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ある腐った町役場の典型的な一場面

以下、僕の妄想ということでおながいしま。あくまで虚構とゆーことで。

「人間は、意外に倒れないものだから厄介なんだよ」
ん?何かギャーギャー騒いでると思って、視線を向けた先には、同期のJ君がいた。
まあ、確かにな。この前熱出しながら、まだ肌寒い春先なのに、
汗をかきながら仕事をしていたときも確かに倒れるようなことはなかった。

何となく耳を傾けてみると、単に残業の話だった。
この課にいる前、彼は総務課防災担当の一番下に配属されていた。
新採で入って来て2年目だったか3年目だったか。
その時彼が言った台詞「25/100で稼ぐんですよ」が忘れられない。
25/125というのは、休日出勤をしたら、基本は同一週内に代休を取るのだけど、
それが取れずに次の週以降になった場合に、
本給の25/125が付与されるという制度だ。

それを聞いたときに、「金欲しいって気持ちは分かるけど、
ああ、彼はズルい奴だな」と正直思った。
それもそのハズ。彼のすぐ隣の総務課人事担当では、
人件費抑制のために残業はするなとご達しを出していたからだった。
確かに残業はしていない。制度の隙を突いたかのような巧いやり方だった。

「総務課から移動できて、やっと残業から解放されると思ったら、
こっち来たら総務より帰り遅いでやんの」
「大変ですね。ほんとよく持ちますよね」
「メシは喰うからね。それで持っちまうからダメなんだよな」
・・・前の課で残ってたのって、待機で残ってた訳で、
毎日土嚢作って運んだりするためとかで残ってた訳じゃないよね?

彼はとにかく口が巧い。僕ら同期の中ではズバ抜けているだろう。
冷静に見れば、前の担当者の残業時間と照らし合わせてみて、
『残業は人に着く』という言葉の意味が噛み締められると思う。
だけど、取巻き?はそんな目は持ち合わせていないのか、
それとも分かっていて、敢えておもろいから合わせているだけなのか…。
その時は、前者のように思えて、「ああ、こんなのと同列に仕事をしていて、
周りからはたぶん、そいつ以下に見られているんだろうなあ」と、
彼と自分に対して物凄く情けなく感じた。
(もっとも、周りへは「僕はアホで仕事できません」のように見せていて、
とにかく楽をさせてもらっているという事実はある。
何気に一番ズルいのは僕か…)

そのうちに情けなくて聞いていられなくなっていた。
残業を付けずに、僕みたいに騒がずにサービス残業でもしてるのなら、
「頑張っているんだな」ともなると思う。(実際は気付かれないけどね)
だけど、彼の場合は真逆。
ギャーギャー騒ぎ立てて、自分の残業代の言い訳を面白おかしく話して
同情を引こうという魂胆が見え見えだったのだ。

ちなみに彼はとにかく口が巧いため、評価は高そうな感じ。
だけど、この前窓口延長を彼を含め3人でやっていたときに、
メッキは剥がれ落ちていた。

僕はこの課に異動してきて4か月。彼は4年。もう1人はベテランさん。
こちら、相談を受けている間にベテランさんがお金払いの対応をしてくれている。
どうしても手が足りなくなったため、
ベテランさんはJ君に納付書を出してと指示。
J君おたおたしていて、結局何もできず。
相談が終わった僕が即時出して、そのままその人の応対。

確かに隣のグループの仕事で、分からないというのも分かるよ?
だけど、キミ4年もいてそれ?
僕は4か月だけど、ある程度は隣のグループの担当してるものも説明するよ?
こちらの担当する仕事の相談をする際に聞かれたりするからね。
当然分からないこともよくあるし、その場合は本担当にお願いしたり
聞いてから説明したりすることもある。
だけど、今回ベテランさんが指示した、「納付書出して」は
こちらの担当の一番初歩の仕事な訳。
それも期日も何の納付書かもお客さんが指示してくれている。

まあ、それをやってもらっていた身でこんなこと言うのはお門違いだって
言われたらそれまでだけど、その間もお客さんは待っている訳だからね。
それに移動して1年ちょいとかなら、隣のグループの仕事だしなあで終わるけど、
そこに4年もいて、さらに他からの評価も高い?彼がだよ?
これなら、同じ僕の同期で、「コイツはダメ」なレッテルを張られている
Z君の方が遥かに実務としてはできるんじゃない?
彼も僕と同様口はまるでダメだけど、意外に頑張る奴だからね。

とりあえずギャーギャー騒いでる暇があったら、さっさと仕事片付けちまえば?
とか思ったけど、それだと残業ができなくなるのか。
彼は口が巧いだけあって、決して仕事が遅い訳ではないとは思う。
それに4年もいるのだから、普通に考えれば、ノウハウも分かっていて、
定時で仕事を片付けて帰ることも容易だろう。

そんなことを何となく思いながら、申立に対抗するために
関係法を読んでいたら、また何か騒いでいる。

「本庁2階の人間だって、裏の(建物の)人からめっさ嫌われるから、
そろそろあっち(の建物)に異動したいね」
ここ本庁舎2階は総務端の課が多くあり、多少異質な感じもする。
どこの課に行こうが同じだと思うのだけど、
僕もどうも総務端はエリート意識があるように感じてはいる。
それで事業端の課を見下すような雰囲気があるから、
事業端からは確かに嫌われているようなきらいはある。

何て言うか、言い方?雰囲気?J君の喋っていた感じからは、
確かに事業端の人を馬鹿にするような雰囲気が微妙に感じられた。
僕は最初事業端に配属されて、技師の先輩に育ててもらった。
大恩あるEさんやKさんには今でも頭が上がらない思いがある。
その人たちを含め馬鹿にしているかのような雰囲気に、少なからずカチンときた。
もっとも、巧いJ君のことだ。
実際に異動したら、なあなあで巧くやっていくとは思うが…。

その後もうるさく騒いでいたけど、その内容は
「あの地区は鉄塔やらでゴネることを覚えたから、
ゴネないと損という意識が強い」とか
「用地交渉でも、当事者は賛成なのに、周りが反対でやってるんだ」
とか、悪いけどそんなこと数年前から知ってるけど?
みたいなことを、さも今初めて聞いたかのような顔をして聞いていたのだった。
実際は、彼は巧いので、分かり切ってはいるものの、
先輩を立てるため初めて聞きましたといった顔をして聞いていたのかもしれない。

何て言うか・・・。実は、田舎の役場では、
「騒ぐこと」と「仕事している/できること」が同義なのかなあとも思った。
泥酔して眠くなってきたので、このへんで ノシ
by sc44_zzt230 | 2014-07-31 21:15 | 仕事
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